肩
石灰沈着性腱板炎
肩の腱板(インナーマッスル)にカルシウムの結晶(石灰)がたまり、急に強い痛みが出る病気。
部位のイメージ:肩(赤色) ※おおよその位置を示す簡易図です
原因・好発
- 40〜60歳代の女性に多い(JOAは40〜50歳代、国立病院機構は40〜60歳代)
- 腱板内にリン酸カルシウム結晶が沈着する。石灰はミルク状→練り歯磨き状→石膏状へ硬くなり、増えて膨らむと痛みが強くなり、腱板から滑液包内に破れ出る時に激痛となる
- 原因は明確でない。使いすぎやけがが原因になることはなく、糖尿病や甲状腺機能障害との関連が報告されているが、大多数は明らかな原因がない
症状
- 急性:夜間に突然生じる激しい肩の痛み、わずかな動きも困難。睡眠障害や可動制限が出る
- 亜急性:1〜6か月の中等度の症状
- 慢性:6か月以上続く、運動時の痛みやひっかかり感
診察・検査
- 圧痛の部位と動きを確認し、X線で腱板の石灰沈着(白い影)を確認する。超音波でも白い病変として確認できる
- 五十肩との区別が必要。CT・超音波も行う。腱板断裂の合併はMRIで調べる
治療
- 保存療法が主流:飲み薬、注射、理学療法、三角巾固定。急性期は針を刺して石灰を吸引する方法が有効
- 3か月の保存療法で73%が成功したとの報告(国立病院機構)。多くは自然に軽快する
- 改善しない場合は体外衝撃波療法や穿刺吸引を検討。約10%の難治例では手術(石灰の摘出)
- 症状が良くなったら温熱療法とリハビリ
職員が押さえるポイント
- 夜間に突然の激しい痛みで受診することが多い。痛みが強い時は、診察台への移動や着替えを介助する
- 「いつ、急に痛くなったか」「夜間痛」を聞き取る。五十肩と間違えやすいため、X線の流れを案内する
参考資料
学会・公的
病院
状態: 学会・公的資料と病院の解説で照合済み(病態・症状・診断・治療)。「職員が押さえるポイント」は運用上の補足で出典はありません。資料間で数値が異なる箇所は併記しています。医師確認前の下書きです。
職員教育用の資料です。患者さんへの説明・診断の根拠としては使用しないでください。内容は医師確認後に更新されます。