肩
肩関節脱臼・反復性脱臼
肩関節が外れる外傷(脱臼)と、初回の脱臼のあとに繰り返し外れるようになった状態(反復性)。
部位のイメージ:肩(赤色) ※おおよその位置を示す簡易図です
原因・好発
- 脱臼:腕を外転・外旋した状態で後ろへ力がかかって起こる(腕を上げて手を後ろに引っ張られる、バスケットボールのブロック動作など)。関節が柔らかい人はささいなきっかけでも脱臼することがある
- 反復性:初回の脱臼時に靱帯や骨が傷つくことが原因(Bankart損傷:靱帯が骨から剥がれる。Hill-Sachs損傷:上腕骨が変形する)
- 10〜20歳代で多く、初回脱臼の50〜90%が反復性になるとされる
症状
- 脱臼:強い痛み、わずかな動きもできない。肩の丸みが失われ、肩甲骨の出っ張りが目立つ。腋窩神経の圧迫で、肩の筋力低下や感覚鈍麻が出ることがある
- 反復性:脱臼回数が増えるほど簡単に外れるようになる。着替えや手を頭の後ろで組むだけで外れ、日常生活に支障が出る
診察・検査
- X線で骨の位置関係を確認する。前方脱臼は一目瞭然のことが多いが、後方脱臼は診断が難しいため注意が必要
- 骨折が疑われる場合はCT
治療
- 初回:整復(脱臼を戻す)→約3週間の固定。整復が困難な場合や骨折を伴う場合は手術
- 反復性:保存治療(装具・リハビリ)では脱臼の予防が難しく、手術が必要。Bankart修復術、烏口突起移行術。5年の追跡で再脱臼率はBankart修復10%、烏口突起移行術0%との報告
職員が押さえるポイント
- 整復前の患部を動かさず、不安定な腕は無理に動かさない。痛みが強いため、保持しやすい姿勢で待機してもらう
- 「何回目の脱臼か」「どんな動作で外れたか」「自分で戻したか」を聞き取る
- 腕のしびれ・感覚鈍麻の訴えは、神経の圧迫のサインとして医師へ
参考資料
病院
状態: 学会・公的資料と病院の解説で照合済み(病態・症状・診断・治療)。「職員が押さえるポイント」は運用上の補足で出典はありません。資料間で数値が異なる箇所は併記しています。医師確認前の下書きです。 【注意】学会(JOA)のページは詳細がパンフレット側にあるため取得できず、病院の解説(国立病院機構)のみで作成しています。
職員教育用の資料です。患者さんへの説明・診断の根拠としては使用しないでください。内容は医師確認後に更新されます。